いよいよ本格的な夏が始まりましたね。いかがお過ごしでしょうか。
今回は、個人カリキュラムにて「ペーパークラフト」に取り組んだ利用者さんから、
取り組みを経て感じたこと・考えたことをインタビューさせていただきました。
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Q.作ろうと思ったきっかけを教えてください。
ーー自分が何をしていいか分からなくなっていた時、あえて何をしたらいいかを支援員さんに聞きました。
そうしたら「ペーパークラフトやってみる?」と提案があって、始めてみることにしました。
Q.どうして「アイスクリーム屋さん」を選んだのですか?
ーー自分の気質的に、そもそも立体の構造把握が得意じゃないと感じてたんです。
以前、丸いタイプのものを作ろうと思って挫折したことがありました。
だから最初は、四角い形の重機を作り始めて。
そこから、だんだん細かいものに変化していきました。
それから、四角だけじゃなくて、丸いものが入ってるものにも再度挑戦したくなって。
アイスクリームとか、細かいけど、可愛いものでモチベ-ションをあげようとしたのが理由ですね。
Q.こだわったところや工夫したところ、見てほしいアピールポイントはありますか?
ーー内部の構造です。
アイスクリームのコーンがいっぱい積まれてるところですね。
アラザン(アイスクリームの飾り)の瓶、ソースボトルとか、丸い形(しかも細かい!)に挑戦したところです。
Q.難しかったところ、大変だったところはありますか?
ーーこの作品の前に「犬山城」も作って、その時にも思ったんですけど、「箱を閉じる構造」が難しいと感じました。
同じように、トラックのヘッド部分を糊付けして、箱の形にする工程が難しかったです。
力加減がうまくいかない上に、手先がぶれやすいので、かなり苦労しました。
Q.作ってみてどうでしたか?完成した時の気持ちを教えてください。
ーーよくここまでやれたな!みたいな感慨がありました。
以前は苦手なだけにすごく苦労したので、思ったよりも苦労せず作り終えたことに、自分の成長を感じました。
Q.やってみて気づいたことはありますか?
ーー一連のペーパークラフト作業を通して気づいたことは、
1つは、苦手と思っても、続けていればそこまで苦痛じゃないなと思えたことです。
その理由は、作ったものに対して他人の目(評価)が入らないこと。
そのことに気づくきっかけになったと思います。
もう1つは、無心でできたことです。(終盤あたりは特に。)
他のことを考える、まわりの目を気にするなどせず、自分のことに集中できました。
私は、コーピングとして、リラックスすることが重要だと思っています。
今の私にとってはリラックスと言っても、体とこころに対して別々のアプローチをしていることが多いのですが、
ペーパークラフトは体とこころ両方に対してのアプローチになっていると思います。
何も考えず、一度心を空にするっていうことが重要だと感じました。
Q.これから挑戦したいことはありますか?(ペーパークラフト以外でもOK)
ーー自分についての新たな発見や成長に気づくことが多くなってきたので、
他の人から見た私と、自分が思う私をすり合わせしてみたいです。
「自分ってダメなんだ」と思うのではなくて、人から見た自分を受け入れて、就職だけでなく、
今後生きていくうえで、自分をもっと楽にしてあげたいです。
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一見、ペーパークラフトと就労は結びつかなさそうに思えますが、
そこを学びにできてしまう利用者さんの考察力、素晴らしいですね。
ココカラフルでは、利用者さんのアセスメントに即して、個人カリキュラムとしてオーダーメイドで訓練を実施しています。
こんなことも、あんなことも訓練になるの!?
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